神楽坂ロイヤル・スコッツマン・ウィスキー開栓情報
「anCnoc(アンノック)」というブランドでお馴染みの蒸溜所といえば、、、
ちょっとマイナー?なノックドゥー蒸溜所!!
スコットランド:ハイランド
ノックドゥー蒸留所
ノックドゥー蒸留所の創業は1894年、現在のディアジオの前身である
DCL(ディスティラーズ・カンパニーリミテッド)社がブレンデッドスコッチの「ヘイグ」の
ブレンド用原酒を供給するやめに建設した蒸留所です。
蒸留所はハントリーの北にあるノックヒルの丘のふもとにあり、ゲール語で「黒い丘」を意味する
ノックディーの語源ともなっています。
ハントリーってどこだよ!って感じだと思いますが、、、まぁ、小さい町です。
ハントリーはスコットランドの東ハイランドに位置する小さな町で、
かの有名ハンドブック「地球の歩き方」には掲載すらされない町でございます。
ですが、ウィスキー好きが地図で見ると面白い町のひとつでもあります。
このハントリーという町は、スペイサイド地区のダフタウンのものすごく近くなんです。
もうほとんどスペイサイドじゃないか?というような位置です。ハイランドってホントに広すぎます。
ノックデューの仕込み水はノックヒルの丘の南の斜面から湧き出る泉が水源となっており、
良質な水に目を付けたDCLが地元の灰色花崗岩で建設。やっぱりウィスキー造りには水が大事。
そして、ウィスキー情報でちょいちょい出てくるのが、わかるようで突っ込まれるとよくわからない単語シリーズ。
「灰色花崗岩」ってなんですか?
そう、花崗岩(かこうがん)ってのは、緻密で硬いことから日本では墓石なんかに使われる
石材なんですって。なるほど、水源確保の泉を造るにはちょうどよさそうですね。
この泉の水はノックの村にも引かれ、新しい駅が造られ鉄道の引き込みが成されるなど
静かだった地元の一大事業となりました。
その後、ノックデューはヘイグのキーモルトとして安定して生産されてきましたが、1983年に閉鎖されました。
1983年。
そうです、この当時は企業間での買収や統廃合が多く、またウィスキーの需要が弱くなっていたこともあり、
多くの蒸留所が閉鎖に追い込まれてしまいました。
しかし、5年後にインバーハウスの子会社がノックドゥー蒸留所を買収。
1989年から新しい所有者のもとで再稼動されています。
新オーナーはシングルモルトの販売に積極的で、1990年にノックデューを販売。
1993年には、ブランド名をアンノック(Ancnoc)としてボトリングをスタート。
現在では、ハイランドらしいバランスのとれたライトなスタンダード品から、ピートを効かせた癖のあるタイプ、
世界的アーティストとのコラボレーション・ボトルなどをリリースし、
シングルモルトとしての注目も大きくなってきている蒸留所です。
ちなみに、アンノックというブランド名は、ノックドゥーと発音が近しい「ノッカンドゥ」と混同されやすいからだとか、、、。
アンノックの名前は、近年だいぶ定着してきていますが、
逆に「ノックドゥー」という蒸留所自体の名前を忘れられがちだったりするワケです。
それは残念なので、皆さんぜひ覚えてみてください。「ノックドゥー」の「アンノック」!!
今回スコッツマンに入荷されたアンノックは、こちら・・・
アンノック・ピーターアークル3rd 46%
ancnoc PETER ARKLE 3rd スコットランド(ハイランド)
Bottler’s Brand : オフィシャルボトル
Cask : Spanish Oak Sherry etc.
スコットランド出身の有名イラストレーター、ピーター・アークルとチームを組んで造られたリミテッド・エディション。
アンノックを構成するすべての要素がデザインされたラベルとカートン!らしいです。
まぁ、ピーターアークル氏はナイキやスターバックスのデザインにも関わっているそうで、
そのデザイン性が高く評価されているそうです。
で、肝心のウィスキーのお味ですが、
スパニッシュオークで熟成されていて、深い色合いとドライフルーツの香りから始まり・・・と、
商品情報には書いてありましたが、個人的には最初のアロマには、
化粧品のようないわゆるパヒューム香が少し感じられます。
ただ、パヒュームは過度ではなく、馴染んていくと商品情報通りのドライフルーツのような香りが現れます。
そして、徐々に開いてゆくしっかりとした甘みのある香りへと変化が楽しめます。
少しザラつきのあるココアパウダーやカカオなどの香りが特徴で、バランスのとれた良いウィスキーだと思います。
アルコール度数も46%で適度なボディでウィスキー本来のアロマに集中できるところがいいですね。
何でもかんでも樽出し加水なしのカスクストレングスが良いワケではないですからね。
世界限定6000本!!
限定という言葉に日本人は弱いですが・・・6000本。冷静に考えると結構な数ありますよね。
最近のウィスキー界では、シングルカスクで200~300本限定なんていうのがよく出回っていますからね。
というわけで、こんな感じのウィスキーが気軽に飲めればいいな。と、思えるような
安定感のある一本です。是非、お試しあれ。
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